長らく投稿ができておりませんでした。久しぶりの投稿は12月1日、2日に行われた、日本ウマ科学会学術集会に関する内容です。
1 日本ウマ科学会について
日本ウマ科学会HPによると、「本学会は、「獣医学や畜産学に限らず、ウマに関する人文科学や芸術なども取り込んで、幅広い分野の会員を募り、相互に情報を発信するとともに、研究者と実務者が一堂に会して意見を交換し、現場のニーズに対応した学術や技術の向上と普及を促進する」という趣旨の下に設立されました。」とのことです(引用:https://jses.jp/contents/index.php?pc_id=1)。
僕も獣医師や畜産学に深く携わっているわけではないですが、学会員として加入させていただいています。
確かに獣医学に関する知見の紹介が多いですが、年に複数回送られてくる会報誌には歴史的な話だったり、文学的な話も出てきており、非常に興味深いものとなっております。
2 学術集会について
年に1回(近年は11月末から12月頭にやっているようです)、学会員を中心に、獣医学・畜産学に加え、文学や歴史など馬に関係することにつき、研究成果を講演していただく場となっています。
また、同じ建物内で、JRAの競走馬に関する調査研究発表会も行われておりました。
こちらはより獣医学に寄った話で、JRAの研究成果を主に臨床をやられている獣医師さんや、JRAの臨床・研究に携われている方向けに報告をする、というようなものでした。
その他、企業展示もされており、飼料や測定器、医療機器などを展示・案内を行っておりました。
3 参加した感想
スケジュールの都合から、1日目のみの参加となりましたが、有意義であるとともに、まだまだ勉強が足りないことを痛感しました。
自分なりに馬のことは勉強してきたつもりでしたが、特にJRAの調査研究発表会は非常に内容が難しいものでした。
その中でも、若駒の時に偏在した、腱内血管と浅屈腱炎発症の関連性に関する報告は非常に興味深いものでした。
腱内血管があることで、腱損傷リスクがあることが報告されているようですが、2~3歳春の間に血管を認めた場合には、3か月程度休養を取ることで浅屈腱炎の発生率を抑えることができる、との報告がありました。
馬を持っている側にはここまで情報が降りてくることはなかなかないとは思いますが、一ファンとしても面白いと思いましたし、弁護士としても、例えば研究が進むことで、管理側の責任追及をしうるような場面が出てくるかもしれないという感想をいだきました。
ほかにも、トレセンの調教馬場のハロー掛けにおいて自動運転の実用化が進められているとの報告もありました。
牧場側も含めてですが、人材確保が難しいなかで、今後は自動化というのも必要になってくる局面です。
技術的な面は残念ながら専門外ですが、法律的な整理や、情報を収集し牧場側への提案ができるよう、今後も最新の動向を追いかけていきたいと思います。
また、学術集会でも様々な報告がなされました。
関西圏で馬の臨床拠点を作ろうとしている流れのお話や、一口馬主に出資する出資者心理の分析など、多角的な観点から馬に関わる研究を進めていらっしゃる方がおり、非常に興味深い講演をお聞きすることができました。
先々、牧場支援の法務的な報告などもできたらとは思っております。まずはそういった案件を複数こなしていって、現場でのノウハウをより蓄積していければと思っております。
夜には会場にてJRAと共催で懇親会が行われました。
ウマ科学会の方々とお話をしたり、講演されていた方ともお話をし、意見交換をすることができ、とても楽しい時間を過ごせました。
どうしても獣医師さんとJRAの関係者がメインであるため、どちらでもない法律家はなかなか肩身が狭いのが正直なところではありますが、より勉強を重ね、いつか獣医師さんに直接ご質問ができるような知識を蓄えられればいいなと思っております。
